|
|
Q,息子夫婦との2世帯住宅を考えていますが、リフォームでも可能でしょうか? |

A, どの程度のニーズがあり、どの程度で満足が得られるのかわかりませんので、「リフォームで可能か?」にはお答えできませんが、二世帯住宅のリフォームで考慮したい部分をかかげておきましょう。
*アプローチ・玄関・階段など
複数世帯の住まいとなれば、原則的には「独立した別の出入口をもつ」というわけで、たとえば若い夫婦が夜中に飲んで帰ってくるとか、友達が遅くまで遊んでいるとかいうシチュエーションに老夫婦が関知しないのが望ましいというニーズなどあろうかと思います。しかし、それほど土地や建物が広くない場合には、玄関を別に設けることやアプローチを離すというのは、新築でも計画的に難しく、特に既に間取りが決まっているリフォームでは困難になります。更に二世帯で重複して利用している階がある場合には、面積の点でも相当無理が生ずると予測されます。経験から申し上げれば、特に問題がなければこれらの部分は、割り切って共用されることも一法とアドバイスさせていただきます。これによって他の計画や利用面で得られる部分も多いかと思われます。
*水まわり 二世帯住宅の要望の中で、最も関心のある部分でしょう。おそらく今までに設けられていなかった階にこれらの設備を設けることが多くなります。 3階の給水の水圧の確保は難しいこともあるので注意してください。
状況によっては、設備や部屋の規模が充分にとれないことがあるかもしれません。特にキッチンやダイニングなどでは不満が出るかもしれません。単にエリアを二世帯で分けてからリフォーム計画を考えるのではなく、根本的にエリアわけそのものもリフォーム可能な状況に合わせて考え直してみるのも一策でしょう。「どの階にどちらの世帯が住むか?」というのは二世帯住宅の基本的な命題です。
*音の問題
部屋の配置や遮音性によって、二世帯間で問題が生ずることが考えられます。生活のパターンを考慮して、リフォームで得られる遮音性能と新しい間取りでのベストな解答を探しましょう。必要に応じて既存部分の遮音性能の見直しも必要ですが、間取りの割付で回避できるのに越したことはありません。
*高齢化、生活の変化への対応
二世帯ですから、当然親の世帯はいち早く老齢へと向かいますし、若夫婦についても子どもやその成長に合わせた対応を考慮すべきでしょう。このリフォーム時に高齢化に対応した設備や仕様を検討されるのがよいでしょう。そのような検討の中からも、各々の生活空間の割付など見直すべき部分もあらわれると思います。また家族構成が複雑になりますので、今回のリフォーム時点ばかりでなく、将来的な住まい方の計画も一応見通して検討されると良いと思います。
最後に、「生活空間を分割する」という観点での二世帯住宅では、上述の考慮すべき事項は、とかく計画上の制約となることが多くなると考えられます。 それによってコストがかかり、ゆとりのある空間が圧迫されることも予測されます。 そんなときにもう一度「二世帯住宅の目的」を考えてみられてはいかがでしょうか。 「親と子、孫がともに暮らす」、「世代を越えて空間を共有する」というのが、「語らいと経験の共有」また「安全と安心」につながるというのが、二世帯住宅、家族同居生活のメリットでもあるわけです。無闇に独立・分離を図るのではなく、世帯各々のプライベートな部分とコミュニケーションをうまく整合させながら家づくりを行うことによって、物理的にも精神的にも、より豊かな空間と新しい生活の創造が可能ではないでしょうか。 
|